安倍晴明記こぼれ話1

 

 

毎日暑い日が続きます。そこで少し涼しくなるような話を一つ

 

釣殿ついて

 

安倍晴明記(安倍晴明物語)三 翻刻・現代語訳』(丸岡優、慧夢之㞼) 
本文45ページより

 

釣殿とは、寝殿造り、つまり平安貴族の家に設(しつら)えられていた。

中門廊(ちゅうもんろう) の先端に、池に臨んでつくられた建物で 周囲を吹放ちにした瀟洒(しょうしゃ)なもので、納涼・供宴に用いられた。

 

暑い京都にはぴったりである、今ではうらやましい建築である。

釣りが出来て涼むこともできる。

 

釣殿の例:

本文45ページに示した、土御門殿と呼ばれる藤原道長の家には東西に東釣り殿・西釣り殿の2つが造られていた。

Japaaan magazine 『紫式部日記絵巻より、土御門殿釣殿』 より 

 

https://mag.japaaan.com/archives/80366/murasaki_shikibu_nikki_emaki_fujita_art_museum_2 

本分44ページの東三条殿にも見られる。

(尚、当時の平安京の主な邸宅は本文63ページに示した)

 

現在は、越前市紫式部公園とえさし藤原の郷で見られる。

 

大きな家を持っている方は、造ってみたらどうでしょう。

(慧)